GIFTVOX BLOG

映像配信会社GIFTVOXの公式ブログです。映像配信のノウハウを投稿していきます!

vol.05 配信プロトコルSRT・RTMPの特徴や用途

 

株式会社GIFTVOX 配信事業部のハナザワです!

今回は配信プロトコルSRT・RTMPの特徴や用途、SRT対応エンコーダー”Makito X4”を紹介していきます。

プロトコルとは

プロトコルとはコンピューター同士がデータをやり取りする際の”取り決め”(ルール)です。

配信プロトコルだけでも数十種類とありますが、その中でも今回は、次世代伝送プロトコルSRTと今でも様々なプラットフォームやエンコーダーが対応するRTMPのプロトコルについてご紹介します!

SRT

SRT(Secure Reliable Transport)とは、カナダのHaivision社が開発したオープンソースなプロトコルです。TCPとUDPそれぞれの利点のみを活用しています。

SRTの強みは貧弱な回線でもリアルタイム性を保持した高ビットレートの配信を行うことが出来ます。弱みとしてはSRTに対応しているエンコーダーは現状少なく値段も高額なものが多い為(一部製品を除き)、まだまだ敷居は高いといえます。

RTMP

変わってRTMP(Real-Time Messaging Protocol)とは、TCPを活用したプロトコルです。RTMPの利点は、様々なプラットフォームやエンコーダーがRTMPに対応しておりソフトウェアエンコーダーからの配信や安価なハードウェアエンコーダーが多く出回っておりポピュラーである点です。逆に懸念点としては、Adobe社のRTMPサポートが2020年末に終了しておりこれ以上の発展性が見込めない点です。

RTMPに大きな欠陥が見つかったとしてもそれの修正・改善がされることがありません。

それでも尚、配信業者の大多数がRTMPを使用して配信をしています。

 

弊社でもRTMPを使ったライブ配信が主流となっていますが、コロナ禍での配信需要の増加から高画質、低遅延を安価で求められるケースが増えています。今後は徐々にですが、SRTへと移行していく時期かもしれません。

SRTとRTMP具体的な活用法

SRTは低遅延配信時の安定性が高いのでスポーツ・eスポーツや今まで衛星で行っていた中継配信、ライブビューイングなどに適しています。セキュリティが担保されたプロトコルの為、古いRTMPのプロトコルよりも安全な接続ができます。

 

RTMPは、現在主流のプロトコルで大半のプラットフォームが対応しています。

これまで通り、各配信プラットフォームが対応している限り使われ続けるプロトコルです。

 

【SRT対応エンコーダー/デコーダー】Haivision Makito X4

Haivision社が開発したSRT、H265(HEVC)対応のハードウェアエンコーダーです。

8エンコードコア内蔵で4K配信、SRT・UDP・RTP配信プロトコルに対応したエンコーダー/デコーダーです。

▼Haivision Makito X4 詳しくは代理店HPへ

www.paltek.co.jp

 

Makito X4で実際に配信!

先日GIFTVOXでもとある公演のライブビューイングの為にMakito X4を使用する機会がありました。

使用感としては、エンコーダー/デコーダー共にWeb UI操作がとても使いやすく、ポート開放の知識がある方であれば誰でも簡単に配信出来るといった印象です。

またログ(ビットレート・レイテンシー・パケットロス その他諸々)の詳細を非常に細かいところまで見ることが可能で、レイテンシーも双方で操作できる点が便利でした。

注意点としては、筐体が非常に薄い為仕方ないのですが、入出力がminiSDIのみという点です。

今回はフルHD、H.265、映像ビットレート10Mbps、8秒バッファを設け配信を行いました。ベストエフォートで上り300Mbps程度の環境下、本番中多少のパケットロスは発生しましたが、SRTのパケット再送による修復にて、映像に乱れが生じることはなく、安定性は申し分ありませんでした。

今後はSRTを利用し4K伝送でのライブビューイングにも挑戦したいと思います。

 

まとめ

今回はSRTとRTMP・Makito X4について紹介しました!

SRTは安定性やセキュリティ面がRTMPよりも高くより低遅延で高画質な配信が出来るプロトコルです。

RTMPは、現在主流のプロトコルで今後も使われていくプロトコルでしょう。

ただ今後SRTへ対応するプラットフォームが増えていけばいずれはSRTが主流のプロトコルになるかもしれません。

 

 

最後までご覧いただきありがとうございました!

 

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