こんにちは!GIFTVOX 映像事業部イイヅカです。
弊社では、音楽ライブやライブコマースなどで、生配信のカメラを担当しています。
この際、カメラマンはカメラのモニタで撮っている映像をチェックする他、スイッチャーからの映像を小型モニタに出力して、現在どのカメラの映像が使われているかをチェックするのが一般的です。また、状況に応じて、タリーランプやインカムでの音声指示も併せてチェックします。
(ちなみに、スイッチャー等から送られてくる映像や、これを映したモニタを「返し・カエシ」と呼びます。カメラマンのみならず、照明・音響など他のセクションや、演者に向けたモニタも「カエシ」と呼びますので、現場では「カメラマンカエシ」「演者さんカエシ」などと呼び分けることが多いです。)
これらの情報を瞬時に整理し、自分のカメラの映像が使われていない時には画角や明るさを素早く調整し、映像が使われている時には白飛びやブレなどが発生しないよう注意する、といった作業を繰り返すのです。
弊社では、配信現場でカメラを担当する際には、他のカメラの映像などがチェックできる「マルチビュー」の映像をカメラマン用カエシに使用することがほとんどです。
スイッチングした後の映像のみが見られる「プログラム(PGM)」を使う撮影チームさんの方が多いように思われますが、私達がマルチビューを使うのにも理由があります。
今回は、弊社で配信カメラマンがマルチビューを見る理由について解説していきたいと思います!
映像事業部 過去記事はこちらから。
プログラム・マルチビューのメリット・デメリット
プログラムのメリット・デメリット
プログラムは、スイッチングやエフェクトなどがすべて乗った状態の画を見ることができます。マルチビューに比べてシンプルな画面が見れるので、瞬時に画面を見て状況を判断しやすいです。
一方、プログラムで見れるのは「今使われている画」です。他のカメラの構図や動きなどを見ながら調整することはできません。プレビュー画面が参照できないので、いつ自分のカメラが使われるかを知るには、スイッチングオペレーターからのインカム指示などに頼るしかありません。
マルチビューのメリット・デメリット
マルチビューは、他のカメラの映像をリアルタイムで確認できるのが最大のメリットです。「他のカメラがズームアップしているから自分はワイドな画にする」「他のカメラがAさんを撮っているので自分はBさんを撮る」といった対応を、スイッチングオペレーターや譜読み等の指示無しでも行えます。
一方で、プログラムに比べて画面内の情報量が圧倒的に多いです。カメラモニタの大きさによっては、画面が見辛い場合があります。また、カメラや被写体などに加え、マルチ画面の様子も見ながら撮影するのは、慣れるまではかなり大変です。
どんな時に使えるのか
有人カメラの台数が3台以上ある現場では、他のカメラの様子を常に見れるメリットが大きいので、マルチビューが使えると思います。
各カメラの映像を見て画角の指示を出すのは、スイッチングオペレーターなど、裏側にいるオペレーターの役割ですが、この指示出しの負担もある程度軽減することができます。各オペレーターの余裕ができれば、大事なシーンを撮り逃したり、スイッチングミスをする可能性も少なくなるのではないかと思います。
逆に、カメラ台数が少ない、あるいはカメラ台数が多くても有人カメラが1台といった場合には、他に動くカメラが無い、スイッチングオペレーター側の指示だけで乗り切れる情報量であるといった理由から、カメラマンがマルチビューを見る意味合いは薄まります。
弊社では、カメラ台数が少ない現場でも、見慣れている、使い慣れていることからマルチビューを使用しておりますが、現場のカメラ台数(カメラマン人数)によって使い分けていいかもしれません。
まとめ
弊社では、カメラマンが他のカメラの画を確認しながら画角等の調整を行うために、マルチビューを見ており、マルチビューをインカムによる指示などと組み合わせることで、カメラ台数を増やさなくても効率よく撮るべき画が撮れるというお話でした。
カメラマンがそれぞれの画を確認し合うことでスイッチングオペレーターの負担を減らし、余裕が出たスイッチングオペレーターが正確にカメラマンに指示出しする、といった好循環が現場で生まれるといいな…と思います。
株式会社GIFTVOXでは撮影・配信・音響とそれぞれ専門のスタッフが丁寧に対応いたします。
映像・音響・配信のご相談は下記GIFTVOX公式HP又はGIFTVOX公式Twitterから承っております。
お気軽にご相談下さい!
▼GIFTVOXホームページ
▼GIFTVOX公式Twitter
▼GIFTVOX映像事業部Youtubeチャンネル「DAT」